幹葉図(stem-and-leaf plot)とは?
データを上位の桁を表す「幹(幹部:stem)」と、下位の桁を表す「葉(葉部:leaf)」に分解して並べることで、データの分布の形状と具体的な数値情報を同時に表現する可視化手法です。探索的データ解析(EDA)において頻繁に用いられます。
幹葉図の構造と具体例
たとえば、あるテストの点数データ「12, 15, 23, 27, 28, 30, 31, 35, 35, 42」が存在する場合、10の位を「幹」、1の位を「葉」として以下のように表現します。
| 幹(10の位) | 葉(1の位) |
|---|---|
| 1 | 2 5 |
| 2 | 3 7 8 |
| 3 | 0 1 5 5 |
| 4 | 2 |
※「幹:2 | 葉:3 7 8」は、23, 27, 28 の3つのデータが存在することを表します。葉の数値は、通常小さい順(昇順)に並べます。
幹葉図とヒストグラムの比較
幹葉図は度数分布の形状を視覚的に把握できる点でヒストグラムと類似していますが、大きな違いやメリットが存在します。
| 比較項目 | 幹葉図 | ヒストグラム |
|---|---|---|
| 元データの保持 | 元の具体的な数値がそのまま保持される | 階級ごとの度数のみとなり、元の数値は失われる |
| 作成の容易さ | 手計算や少量のデータで簡単に手書き・作成可能 | 階級の幅や境界線の設定が必要 |
| データの適用限界 | データ数が極めて多い(数千件以上)と見づらくなる | 大容量データでも階級にまとめるため可視化しやすい |
試験対策チェックポイント
- 幹葉図の最大のメリットは、分布の形状を横向きのヒストグラムのように把握しつつ、「元の個々のデータ値が失われない」点にあることを押さえる。
- 幹葉図からデータ総数(サンプルサイズ)、最小値・最大値、中央値(メディアン)、最頻値(モード)を正確に読み取れるようにする。
- データ数が非常に多い場合には幹葉図よりもヒストグラムが適していることを理解しておく。
確認問題(統計検定2級レベル)
問題
幹葉図(stem-and-leaf plot)に関する次の記述のうち、最も不適切なものを1つ選べ。
- 幹葉図は、データを上位桁の「幹」と下位桁の「葉」に分割して記述することで、データの分布形状を視覚化する手法である。
- ヒストグラムでは階級にまとめることで個々の元データ値が失われるのに対し、幹葉図では数値そのものが記録されるため元のデータを復元できる。
- 幹葉図ではデータ全体の最小値や最大値、中央値などの要約統計量をグラフから直接読み取ることができる。
- 幹葉図はデータ件数が数万件に及ぶような非常に大きなデータセットを要約・比較する際、ヒストグラムよりも視覚的に優れている。
解答・解説
正解: 4
【解説】
1:適切。幹葉図はデータを上位桁(幹)と下位桁(葉)に分けて並べ、分布の偏りや広がりを捉える手法である。
2:適切。ヒストグラムは階級に集約するため各データの詳細値が消失するが、幹葉図は数字そのものを「葉」として記述するため、元の数値データを保持・復元できる点が大きな利点である。
3:適切。葉の並びからデータを順番に数え上げることができるため、最小値・最大値・中央値・最頻値などを直接正確に求めることができる。
4:不適切。データ件数が非常に多い場合、葉の数字が膨大になり可視化ツールとしての視認性が著しく低下する。数万件規模の大規模データには階級ごとに集計するヒストグラムの方が適している。(※選択肢4の記述は誤り。)



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