累積度数グラフ

統計検定2級用語・練習問題

累積度数グラフ(オジーブ)とは?

各階級の度数または相対度数を最小の階級から順に足し合わせた「累積度数」や「累積相対度数」を折れ線グラフで表したものを「累積度数グラフ(オジーブ:Ogive)」と呼びます。全体のデータの中で、ある値以下のデータがどのくらいの割合を占めるかを視覚的に把握するのに適しています。

累積度数グラフの構造と特徴

累積度数グラフを描く際は、縦軸と横軸の取り方および打点(プロット)の位置に独特のルールがあります。

構成要素内容・特徴ポイント
横軸(X軸)階級の境界値(数値)階級値(中央)ではなく、「階級の上限値」にプロットする
縦軸(Y軸)累積度数、または累積相対度数(割合・%)累積相対度数の場合、最小値は0、最大値(右端)は必ず1(100%)になる
グラフの形状右上がりの折れ線(または曲線)度数は常に加算されるため、単調非減少(減少することはない)のS字カーブを描く

累積度数グラフから読み取れる代表値

累積度数グラフ(累積相対度数グラフ)を活用すると、データ全体を整列させたときのパーセンタイル(百分位点)をグラフ上で直感的に読み取ることができます。

  • 中央値(第2四分位数:$Q_2$):縦軸の累積相対度数が0.5(50%)となる位置の横軸の値を読み取ります。
  • 第1四分位数($Q_1$):縦軸の累積相対度数が0.25(25%)となる位置の横軸の値を読み取ります。
  • 第3四分位数($Q_3$):縦軸の累積相対度数が0.75(75%)となる位置の横軸の値を読み取ります。
  • パーセンタイル(百分位点):たとえば縦軸の0.90(90%)の位置を読み取ることで、上位10%の境界値を特定できます。

試験対策チェックポイント

  • プロットする位置は「階級値(中央)」ではなく、「各階級の上限値」である点(試験での引っ掛けポイント)を押さえる。
  • 累積していくためグラフの折れ線が途中で下がる(減少する)ことは絶対にない(単調非減少)。
  • 縦軸が累積相対度数の場合、Y軸の0.5に対応するX軸の値が中央値(メディアン)となる読み取り手順に慣れておく。

確認問題(統計検定2級レベル)

問題

累積度数グラフ(累積相対度数グラフ)に関する次の記述のうち、最も不適切なものを1つ選べ。

  1. 累積度数グラフを描画する際、各階級の累積度数(または累積相対度数)に対応する点は、各階級の上限値の位置にプロットするのが一般的である。
  2. 累積相対度数グラフの折れ線は、データが追加されていくため右上がりの形状となり、途中で減少することはない。
  3. 累積相対度数グラフにおいて、縦軸の値が0.5(50%)に対応する横軸の値を読み取ることで、データの中央値(メディアン)を概算できる。
  4. 階級ごとの度数が最も大きい区間では、累積度数グラフの折れ線の傾きが最も緩やか(フラット)になる。

解答・解説

正解: 4

【解説】

1:適切。「その値以下に含まれるデータの総数・割合」を表すため、プロットは各階級の「上限値」の位置に行う。

2:適切。度数は必ず0以上であるため、累積値が減少することはない(単調非減少)。

3:適切。全体の50%(0.5)の位置に対応する横軸の値が中央値(第2四分位数)となる。

4:不適切。度数が最も大きい階級(データが最も集中している区間)では、累積値が急激に増加するため、折れ線の傾きは最も急(急勾配)になる。逆に度数がゼロまたは極めて小さい区間では傾きが緩やかになる。(※選択肢4の記述は誤り。)

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