定義
ある試行(サイコロを振る、くじを引くなど)を行ったときに起こる「結果の集まり(集合)」のこと
例:「偶数の目が出るという事象」「当たりくじを引くという事象」
問題
1個のサイコロを投げるとき、偶数の目が出るという「事象」についての説明として、最も適切なものは次のうちどれか。
- サイコロを投げたときに出るすべての目(1, 2, 3, 4, 5, 6)の集合のこと
- 偶数の目が出るという結果の集まりであり、全事象の部分集合のこと
- サイコロを投げたとき、偶数が出る確実な割合(\frac{1}{2})そのもののこと
- 1の目が出る事象と必ず同時に起こる排反な関係のこと
解答
正解
B
事象とは、試行によって起こる結果の集まり(集合)のことであり、全事象の部分集合として定義されます。今回の試行(サイコロを投げる)における全事象 {1, 2, 3, 4, 5, 6} のうち、偶数である {2, 4, 6} はその部分集合(=事象)に該当するため、Bが正解となります。
解説
- A : これは「事象」ではなく、起こりうるすべての結果の全体集合である「全事象(標本空間)」の説明です。事象はその一部(または全体)を指します。
- C : これは事象そのものではなく、その事象が起こる度合いを数値化した「確率」の説明です。事象はあくまで「結果の集まり(集合)」であり、確率はその数値を表します。
- D : 「1の目が出る事象」と「偶数の目が出る事象」は、同時に起こりえないため排反ではありますが、「必ず同時に起こる」という記述が矛盾しています(同時には起こりません)。
試験で押さえるポイント
- 事象とは何かを説明できる
- 試行の結果として起こる事柄のこと。
- 事象は、起こり得る結果の集まり(集合)として表せる。
- 標本空間と事象の違いを理解している
- 標本空間:起こり得るすべての結果の集合。
- 事象:標本空間に含まれる結果の一部、または全部を集めた集合。
- 根元事象と複合事象の違いを理解している
- 根元事象:1つの結果だけからなる事象。
- 複合事象:複数の結果からなる事象。
- 全事象と空事象を区別できる
- 全事象:標本空間全体に対応する事象。
- 空事象:何も起こらない事象。空集合で表す。
- 事象の和・積・余事象を理解している
- 和事象:AまたはBが起こる。
- 積事象:AとBが同時に起こる。
- 余事象:Aが起こらない。
【参考】様々な事象
- 全事象(標本空間 \Omega / U):試行によって起こるすべての結果の全体集合のこと
- 事象(複合事象):全事象の一部(部分集合)であり、試行結果として注目する結果の集まりのこと
- 根元事象(\omega_1, \omega_2, \dots):試行によって起こる結果のうち、これ以上細かく分けられない最小の単位のこと
- 空事象(\emptyset):どのような試行を行っても絶対に起こらない事象のこと
- 余事象(A^c / \bar{A}):「事象 A が起こらない」という裏側のすべての結果をまとめた事象のこと
- 和事象(A \cup B):「A または B」のように、少なくとも一方の事象が起こること
- 積事象(A \cap B):「A かつ B」のように、両方の事象が同時に起こること
- 排反事象:積事象が空事象となり(A \cap B = \emptyset)、同時に起こることが絶対にない関係のこと
次の学習
確率
- 事象
- 確率
- 加法定理
- 条件付き確率
- 乗法定理
- ベイズの定理
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